「過去最強クラス」とされた台風10号は予想よりも勢力が落ちたものの、非常に強い台風として到来しました。*

被害は想定よりも小さかったようですが、それでも二名の方がお亡くなりになり、負傷者も100名を超えています。

また、6000戸以上で停電が発生した他、土砂崩れによる家屋被害等も発生しました。*2

近年、世界的に気象災害が拡大する傾向にあり、科学者は、

■極端気象が気候変動によって激化している ことが科学的に示された。自然に生じる変動だけでは説明がつかない。
 
■地球規模の気候変動要因としては、世界の海の高温化と、大気中の熱と水蒸気の増加などが挙げられる。
 
■地域的な要因には熱帯域の拡大、大西洋の冷水塊、極渦の乱れなどがあり、いずれも自然の変動と相互に影響し合っている
可能性がある。

『気候大異変 いま地球で何が起こっているのか(別冊日経サイエンス240)』*3

といったポイントで、懸念されていた異常気象がすでに現実のものとなったと指摘しています。

個人的に最近の報道で驚いたのは、

  • カリフォルニア州のデス・バレー(死の谷)で 気温が摂氏54.4度を記録し、これが確定すれば「8月の世界最高気温」になる *4
  • ロザンゼルスで観測史上最高となる気温49.4度を記録した *5
  • コロラド州デンバーで、9月5日の最高気温が38.3度に達する記録的な猛暑を観測し、翌6日も37.2度となったが、寒波の到来で天候が激変し、8日の最高気温は2.7度まで急落すると予想された *6

などのニュースです。

個別の事象の要因は、それぞれに異なっている可能性もありますが、世界的な気候に大きな異変が起こっていることは、もはや疑いようがないようです。

我が国で懸念されるのは、ここ数年毎年激甚災害が複数指定されており、その大半が地震ではなく台風や大雨という気象災害であることです。 *7

それにもかかわらず、公共事業はピークの14.9兆円(1998年)から大幅に減少し、ここ数年も6〜7兆円規模で推移しています。*8

もちろん、気象災害だけではなく地震や噴火といった自然災害の脅威も軽視できるものではありません。

全国のインフラ老朽化も指摘されており、公共投資の大幅な増額に踏み切らない限り、自然災害の被害は拡大することになります。

このままでは、「国土強靭化」どころか国土の脆弱化が進んでしまうことは避けられないでしょう。

ザ・リアルインサイト2020年9月号でインタビューを配信中の自由民主党衆議院議員・安藤裕(あんどう ひろし)氏は、

議員連盟「日本の未来を考える勉強会」の代表を務められ、積極財政への転換を強く訴え続けてこられました。

コロナ対策においても今年4月には

「真水で100兆円」 *10

の財政出動を提言されています。

インタビューの一部を無料公開しておりますので、こちらからご覧ください。

安藤裕氏インタビュー「積極財政への大転換と日本再興」
-ザ・リアルインサイト2020年9月号-
安藤裕氏インタビュー「積極財政への大転換と日本再興」
-ザ・リアルインサイト2020年9月号-

残念ながら、与党内での現在の影響力はまだまだ不足しており、

「ポスト安倍」

に名前の挙がっている閣僚や与党幹部も、大きな期待はできない顔ぶれです。

コロナショックという未曾有の危機は、ただでさえ深刻な状態になっていた
日本経済への凄まじい追い打ちとなりました。

しかし、不確実な社会には、危機の発生は必ずあるものです。

問題は、それにきちんと対策を打てるかどうかにかかっています。危機そのものよりも、その後の対策の不備が、より被害を拡大させてしまうのです。

そうした「人災」を避けるためには、正しい経済・財政政策を理解していない

「緊縮財政派」

の政治家を我々国民が放伐することしかありません。

今月中にザ・リアルインサイトにご入会いただくと、安藤氏のインタビュー全編(145分)と、政策コンサルタントの室伏謙一氏の講演会収録映像(163分)がご視聴いただけます。

https://www.realinsight.co.jp/lp/tri/corona2020/letter/

以下の特典も手に入れていただけますので、是非今すぐご確認ください。

【2020年9月配信特典コンテンツ】
中野剛志氏インタビュー「コロナショックよりも重大な経済政策の誤り」(150分)

それでは、また。

リアルインサイト 今堀 健司

【参照・引用元】
*
台風10号による被害 雨・風・停電の影響は?(2020年9月7日・ウェザーニュース)

*2
鹿児島・長崎6370戸でなお停電 台風10号 宮崎・椎葉村土砂崩れ、日没まで捜索(2020年9月8日・毎日新聞)

*3
現実になった懸念 温暖化による異常気象『気候大異変 いま地球で何が起こっているのか(別冊日経サイエンス240)』

*4
アメリカの「死の谷」で54.4度、8月の世界最高気温か(2020年8月18日・BBC NEWS JAPAN)

*5
米ロサンゼルス49度、史上最高 電力使用の抑制呼び掛け(2020年9月7日・共同通信)

*6
熱波の2日後に寒波到来 猛暑一転、強風雪に 米コロラド州(2020年9月8日・CNN.co.jp)

*7
過去5年の激甚災害の指定状況一覧(内閣府・防災情報のホームページ)
令和元年版 防災白書|附属資料6 我が国における昭和20年以降の主な自然災害の状況(内閣府・防災情報のホームページ)

*8
公共事業関係費(政府全体)の推移(国土交通省)

令和2年度国土交通省予算及び復興庁予算のポイント― 防災・減災、国土強靱化の取組の 加速化・深化 ―(国土交通委員会調査室)

*10
今すぐ「真水で100兆円」/「粗利補償」「消費税ゼロ」/「日本の未来を考える
勉強会」会長 衆議院議員 安藤裕氏(2020年4月27日・FACTA ONLINE)

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