「特別警報級」とされる台風10号が日本列島に接近しています。*
9月3日に国交省との合同会見を開いた気象庁は、
“記録的な大雨・暴風・高波・高潮となるおそれがあるため、最大級の警戒が必要”
としました。
ぜひ皆様も、お住まいの地域の情報収集と被害の防止にお努めください。
気象庁のウェブサイトでは、台風について、
“ 発生個数、日本への接近数、上陸数には、長期的な増加や減少の傾向は見られ”ない
ながらも、IPCC(気候変動に関する政府間
パネル)の第5次評価報告書で
“ 地球温暖化の進行に伴い、台風など熱帯低気圧の強さが増す可能性が指摘されて”いるとしています。*2
個別の気象で気候変動の全体を論ずることはできませんが、こうした予測が正しかった
場合、今後被害が拡大することになります。
そして近年、自然災害の人的被害が拡大していることは間違いありませんので、防災・
減災のための積極投資の必要性はいよいよ高まっていると言えるでしょう。
これまでもお伝えしてきた
「プライマリーバランス(PB)黒字化」
という全く無意味どころか有害な目標は、2018年に「5年先送り」*3 されたものの、まだなくなったわけではありません。
コロナ対策により今年度の財政赤字が拡大したことから2025年度のPB黒字化が危うくなったとして、
「将来世代への負担先送り」
を懸念する報道もなされていますが*4、 これは
「国債(政府債務)は税金で償還されなければならない」
という根拠なく刷り込まれた誤解に基づく倒錯した議論であり、
実際にはインフラを中心とした投資が十分に行われないことこそが、
「将来世代への負担先送り」
に他なりません。
「機動的な財政政策」*5
を政策目標に掲げていた安倍政権は、史上最長の政権となりました。
しかし、この目標は、初年度だけで完全に後退しただけでなく、
「2度の消費税増税」
という真反対の財政政策を強行するに至ったことを忘れてはなりません。
現在、
「ポスト安倍」
に名前が挙がっている方々の中に、こうした現状を変えてくれそうな人物が見当たらないことが残念です。
それでも、次期政権が短命に終わり、遠からず「良い変化」が起こる可能性もないわけではありません。
ザ・リアルインサイト2020年9月号では、積極財政への転換を訴え続けている
自民党衆議院議員
安藤裕(あんどう ひろし)氏
へのインタビュー動画を配信中です。会員の方は、是非じっくりとご覧ください。
また、
一部はこちらで公開しておりますので、是非ご視聴ください。
また、インタビュー全編(146分)をご視聴いただく方法は、こちらからご確認いただけます。
それでは、また。
リアルインサイト 今堀 健司
【引用・参照元】
* “特別警報級”台風10号が接近中…今できる「屋外」と「屋内」の対策は(2020年9月4日・FNNプライムオンライン)
*2 台風の将来予測(気象庁)
*3 PB黒字化目標、5年先送り 政府「骨太」素案 弱体財務省モノ言えず(2018年6月5日・SankeiBiz)
*4 政府の財政悪化、急加速 将来の負担に懸念―新型コロナ対策(2020年6月1日・JIJI.COM)
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