こんにちは。リアルインサイトの今堀です。

6月の各社世論調査によると、内閣支持率が改善しています。17日公表の読売新聞調査では、支持率が3ポイント上昇の45%となり、「3カ月ぶりに不支持率(44%を上回った」そうです。

18日公表のFNN調査では、支持率は4.8ポイント上昇の44.6%となり、「3カ月ぶりに4割台を回復」としました。(ただ、こちらでは不支持率が2.6ポイント減の45.6%となったものの、まだ若干支持率を上回っています。)

回復の要因はいくつか考えられるでしょうが、その一つとして、大きく動いている北朝鮮情勢への対応は、

安倍首相にしか任せられない

と考える有権者がいまだに多いのかもしれません。そして、昨年から続いている「モリカケ」問題は、すでに食傷気味という方も少なくないのでしょう。この問題で低下した支持率も、北朝鮮の脅威が高まると、再び上昇するという傾向が去年から指摘されてきました。

中には、

「ミサイルが発射されるたびに、内閣支持率が上がっていく」

という極端な発言もあった位です。また、先程のFNN調査に戻ってみても、不思議な点があります。7月22日までの延長が決まった今国会での「働き方改革法案」と「(カジノを含む)IR法案」の成立については、どちらも反対が賛成を大きく上回っているのです。

  • 「働き方改革法案」 賛成29.0% 反対55.8% 
  • 「IR実施法案」   賛成26.9% 反対61.5%

会期を延長してまでこれだけ不人気な法案の成立を目指しているにも関わらず、支持率が回復しているわけですから、その要因はやはり別の部分にあるとしか考えられない気がします。

そして、会期延長に反対していた野党6党は、同時に「モリカケ」問題に関する閉会中審査の実施を求めていました。つまり、まだまだ「追及を続ける気満々」といったところです。

新たに発覚する事実も多く、この問題への政権側の対応は、相変わらず後手に回っている印象が否めません。本当に収束させるつもりがあるのか疑わしいほどです。

また、不人気なIR法案を押し通そうとする背景には、トランプ大統領の有力支持層でもあるカジノ業者が続けてきた強力なロビー活動があります。いまだにくすぶるモリカケ問題やIR法案で新たなスキャンダル等が発覚すれば、回復基調にある支持率もどう動くかわかりません。

そうなると、気になるのは

ポスト安倍

ですが、ここでもう一度FNN調査に戻りますと、

秋の自民党総裁選を控え、次期総裁にふさわしいのは誰か

という質問への回答は、

  • 小泉進次郎筆頭副幹事長 26.9%
  • 安倍首相        25.2%
  • 石破茂元幹事長     24.1%

となっています。

パーセンテージとしては「どんぐりの背比べ」かもしれませんが、なぜ1位と3位の人物がこれほど期待されるのでしょうか・・・

そもそも、政権奪還と長期政権の実現には「アベノミクス」への大きな期待が重要な役割を果たしたはずです。その安倍政権ですら、第二の矢であった「機動的な財政政策」は、初年度のみで見事に萎ませてしまいました。

結果として、政府が「ゆるやかな景気回復」をいくら強調したところで、最大の目的であった「デフレ脱却」は、いまだに実現していません。

それどころか、8%への消費増税は止められず、二度の延期を経た10%への増税も、今月15日に閣議決定された「骨太の方針」に「実現する必要がある」と明記されてしまいましたので、もはや絶望的な状況です。

平成は十年ごとに悪くなっていった気がする

というのは、ザ・リアルインサイト2018年1月号インタビューに登場され、2018年9月号に講演会にご登壇予定の評論家、佐藤健志氏の言葉です。

来年、5月1日には皇太子殿下が即位され、新元号が制定されますが、新しい御代の始まりに、増税で経済にとどめを刺すような愚行が、本当に許されるのでしょうか・・・?

さらに、「ポスト安倍」に名前が挙がっている安倍首相以外の2名といえば・・・

増税に積極的であると同時に社会保障の見直し等の歳出抑制にも意欲的な小泉進次郎氏。20年も続くデフレを脱却することよりも、「金融緩和がインフレにつながる」ことを心配している石破茂氏。

いずれも、ありえない「財政破綻」を避けるために、増税と緊縮が必須であるという、まるで財務省の代弁者のような主張を繰り返してきた人物です。

大規模な財政出動を含む経済政策を大いに期待された安倍首相ですら、増税・緊縮という真逆の方針に転換させられてしまったわけですが、財務省のプロパガンダに何ら疑問を持たないどころか、最初から白旗を上げているような人物には、何も期待できるはずがありません。

その意味でも、現状の「危機」は本当に深刻です。

それでも、どんなに絶望的な状況でも、声を上げ続けなければなりません。

立場や利害を超えて、国家国民のために求められる真実を発信し続けてきた気鋭の有識者が、ザ・リアルインサイト2018年8月号で配信予定の講演会にご登壇されます。

「異能の官僚・中野剛志氏」が、その人です。

中野氏が、「国力とは何か 経済ナショナリズムの理論と政策」をテーマに語る、深い見識に裏打ちされた確かな洞察に触れていただけます。

ご期待下さい。

それでは、また。
今日も皆様にとって幸多き一日となりますように。

こんにちは。リアルインサイトの今堀です。

6月の各社世論調査によると、内閣支持率が改善しています。17日公表の読売新聞調査では、支持率が3ポイント上昇の45%となり、「3カ月ぶりに不支持率(44%を上回った」そうです。

18日公表のFNN調査では、支持率は4.8ポイント上昇の44.6%となり、「3カ月ぶりに4割台を回復」としました。(ただ、こちらでは不支持率が2.6ポイント減の45.6%となったものの、まだ若干支持率を上回っています。)

回復の要因はいくつか考えられるでしょうが、その一つとして、大きく動いている北朝鮮情勢への対応は、

安倍首相にしか任せられない

と考える有権者がいまだに多いのかもしれません。そして、昨年から続いている「モリカケ」問題は、すでに食傷気味という方も少なくないのでしょう。この問題で低下した支持率も、北朝鮮の脅威が高まると、再び上昇するという傾向が去年から指摘されてきました。

中には、

「ミサイルが発射されるたびに、内閣支持率が上がっていく」

という極端な発言もあった位です。また、先程のFNN調査に戻ってみても、不思議な点があります。7月22日までの延長が決まった今国会での「働き方改革法案」と「(カジノを含む)IR法案」の成立については、どちらも反対が賛成を大きく上回っているのです。

  • 「働き方改革法案」 賛成29.0% 反対55.8% 
  • 「IR実施法案」   賛成26.9% 反対61.5%

会期を延長してまでこれだけ不人気な法案の成立を目指しているにも関わらず、支持率が回復しているわけですから、その要因はやはり別の部分にあるとしか考えられない気がします。

そして、会期延長に反対していた野党6党は、同時に「モリカケ」問題に関する閉会中審査の実施を求めていました。つまり、まだまだ「追及を続ける気満々」といったところです。

新たに発覚する事実も多く、この問題への政権側の対応は、相変わらず後手に回っている印象が否めません。本当に収束させるつもりがあるのか疑わしいほどです。

また、不人気なIR法案を押し通そうとする背景には、トランプ大統領の有力支持層でもあるカジノ業者が続けてきた強力なロビー活動があります。いまだにくすぶるモリカケ問題やIR法案で新たなスキャンダル等が発覚すれば、回復基調にある支持率もどう動くかわかりません。

そうなると、気になるのは

ポスト安倍

ですが、ここでもう一度FNN調査に戻りますと、

秋の自民党総裁選を控え、次期総裁にふさわしいのは誰か

という質問への回答は、

  • 小泉進次郎筆頭副幹事長 26.9%
  • 安倍首相        25.2%
  • 石破茂元幹事長     24.1%

となっています。

パーセンテージとしては「どんぐりの背比べ」かもしれませんが、なぜ1位と3位の人物がこれほど期待されるのでしょうか・・・

そもそも、政権奪還と長期政権の実現には「アベノミクス」への大きな期待が重要な役割を果たしたはずです。その安倍政権ですら、第二の矢であった「機動的な財政政策」は、初年度のみで見事に萎ませてしまいました。

結果として、政府が「ゆるやかな景気回復」をいくら強調したところで、最大の目的であった「デフレ脱却」は、いまだに実現していません。

それどころか、8%への消費増税は止められず、二度の延期を経た10%への増税も、今月15日に閣議決定された「骨太の方針」に「実現する必要がある」と明記されてしまいましたので、もはや絶望的な状況です。

平成は十年ごとに悪くなっていった気がする

というのは、ザ・リアルインサイト2018年1月号インタビューに登場され、2018年9月号に講演会にご登壇予定の評論家、佐藤健志氏の言葉です。

来年、5月1日には皇太子殿下が即位され、新元号が制定されますが、新しい御代の始まりに、増税で経済にとどめを刺すような愚行が、本当に許されるのでしょうか・・・?

さらに、「ポスト安倍」に名前が挙がっている安倍首相以外の2名といえば・・・

増税に積極的であると同時に社会保障の見直し等の歳出抑制にも意欲的な小泉進次郎氏。20年も続くデフレを脱却することよりも、「金融緩和がインフレにつながる」ことを心配している石破茂氏。

いずれも、ありえない「財政破綻」を避けるために、増税と緊縮が必須であるという、まるで財務省の代弁者のような主張を繰り返してきた人物です。

大規模な財政出動を含む経済政策を大いに期待された安倍首相ですら、増税・緊縮という真逆の方針に転換させられてしまったわけですが、財務省のプロパガンダに何ら疑問を持たないどころか、最初から白旗を上げているような人物には、何も期待できるはずがありません。

その意味でも、現状の「危機」は本当に深刻です。

それでも、どんなに絶望的な状況でも、声を上げ続けなければなりません。

立場や利害を超えて、国家国民のために求められる真実を発信し続けてきた気鋭の有識者が、ザ・リアルインサイト2018年8月号で配信予定の講演会にご登壇されます。

「異能の官僚・中野剛志氏」が、その人です。

中野氏が、「国力とは何か 経済ナショナリズムの理論と政策」をテーマに語る、深い見識に裏打ちされた確かな洞察に触れていただけます。

ご期待下さい。

それでは、また。
今日も皆様にとって幸多き一日となりますように。

リアルインサイト 今堀 健司