新型コロナウイルス、心配ですね。個人的に最近の報道で一番驚いたのは、時事通信が、
“首相側近は「１月時点で中国人全ての入国を止めるしかなかったが、もう遅い」と頭を抱えた”
“政府関係者によると、習近平国家主席の国賓来日を控えて中国側から「大ごとにしないでほしい」と要請があったといい、これも後手に回った要因だとみられる”
と報じていたことです。*
本当ならば、恐るべき事態です。世界中を不安に陥れている未知の感染症から国民の生命を守ることよりも、批判の多い
「国賓来日」
を優先したと見られても仕方がないでしょう。
新型ウイルスへの政府の対応についても日々批判が高まっているようですが、感染経路不明の感染者が、毎日新たに見つかっているような状況です。*2
新型ウイルスそのものよりも、不作為や対策の遅れが感染を拡大させたという意味では、
「人災」
の側面が大きいと言わざるを得ません。政府は、
「感染拡大を防止するための具体策を盛り込んだ総合的な基本方針を25日まとめる」*3
そうですが、
“ Better late than never. ”
という言葉の通り、どんなに遅くてもやらないよりは良いので、今からでも可能な対策は全て行ってもらいたいと思います。
皆様も、是非正しい情報の収集と感染予防に努めてください。
国会の休会も取り沙汰され初めていますが、*4 感染者が急増している韓国はすでに国会の一時閉鎖に追い込まれており、*5 中国も3月5日に開幕予定だった全人代（国会に相当）の延期を決め、新たな日程は未定としました。
“習近平国家主席の国賓訪日に影響する可能性がさらに強まった。” *6
とも報じられています。
前回もお伝えしたとおり、たとえ不可抗力でも、「国賓」来日がなくなってくれるならば歓迎したいところです。
しかし、本来ならば、主権国家の意志として、撤回を決断しなければならないことだと思います。
他ならぬ中国政府系の研究機関が
「（新型コロナウイルスが拡散した1月6日にきちんと注意喚起が行われていれば、世界的な拡大は防げた可能性がある」*7
ことを認めていますが、昨年末にいち早く危険を警告した医師を摘発して処分した*8 ことを含め、中国共産党固有の問題が、危機の根底にあることは間違いありません。
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-ザ・リアルインサイト2020年2月号-
それでは、また。
リアルインサイト 今堀 健司
【引用・参照元】
* 政府、広がる批判に焦り 「水際で失敗」、支持率に影―新型肺炎（2020年2月19日・時事ドットコム）https://www.jiji.com/jc/article?k=2020021800962
*2 感染拡大「移行期」と発表 厚労省では専門家会議基本方針とりまとめへ（2020年2月24日・FNN PRIME）
*3 “小規模な集団感染抑え込むのが重要” 政府25日に方針策定へ（2020年2月24日・NHK NEWS WEB）
*4 国会休会はあり得るか 断れぬ握手…感染リスク高く（2020年2月21日・産経新聞）
*5 新型肺炎、政界・軍に影響波及 感染者８３３人、国会閉鎖も―韓国（2020年2月24日・時事ドットコム）
*6 中国の全人代、延期決まる 新たな日程は未定（2020年2月24日・朝日新聞デジタル）
*7 「1月6日に注意喚起なら拡大防げた」 中国の研究機関（2020年2月20日・テレ朝news）
*8 武漢の30代医師が死亡 新型コロナいち早く警告（2020年2月7日・ANN News）
※動画です。
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